「GR meet 47」長崎会場レポートです! (朝倉)

2023.05.16 BLOG

こんにちは、朝倉です。
GR meet 47の第17回目、長崎会場(3月4日)のレポートです。

ゲスト写真家はテラウチマサトさん。
以前から、五島列島や壱岐島など、島々を中心によく訪れているそうですが、長崎市街を撮り歩くというのは初めてとのこと。テラウチさんご自身も開催前から楽しみにしてくださっていました。
 
会場は、長崎市の中心地、”浜町”エリアにある「樂ギャラリー」。
入口からラウンジスペースに入るとまず目に留まる、壁面と棚にズラっと並んだ書籍。
これは「長崎を知る・遊ぶ」をコンセプトに発行されている、「樂(らく)」という季刊誌だそうで、手に取って読んでみると、一冊一冊が長崎の魅力がたっぷり詰まったボリューミーな内容で、いつまでも読んでいられそうでした。

樂ギャラリーのラウンジスペースの壁沿いに所狭しと並んだ季刊誌「樂(らく)」。

 
オリエンテーションを終え、早速、撮影会へ。
3月初旬というまだ春先の時期の開催でしたが、当日はポカポカとした陽気で、会場がある”浜町”のアーケードは、週末ということもありとても賑わっていて、なんだかこちらまでウキウキとした気分に。
 
会場を出るとすぐに、テラウチさんも「ワークショップモード」に切り替わり、早速「こういう街中のシーンで被写体を撮るときには…」というお話が。
参加者の方も、テラウチさんのお話を食い入るように聞いてらっしゃいました。

会場を出てすぐに始まったテラウチさんの「ワークショップ」。早速、街の中を被写体に撮影指導が始まりました。

 
アーケードを抜けて商店街を歩いていると、老舗のフルーツ屋さんが。そこのご主人とおもむろにコミュニケーションを始めて、お話をしながら写真を撮らせてもらうテラウチさん。世界各地を取材されている百戦錬磨のテラウチさんは、街の人とのコミュニケーションの取り方がとてもお上手で、参加者の皆さんも「すごく勉強になる」と声が上がっていました。

フルーツ屋のご主人とお話しながら写真を撮るテラウチさん。

 
商店街を抜けて、観光地として有名な”眼鏡橋”のある中島川沿いへ。橋の上では急遽、参加者の方をモデルにモデル撮影会が始まり、その場所にあるものを使っていかに撮るかというアドバイスを交えた本格的なアドバイスもされていました。

長崎の特徴でもある橋の上で始まったモデル撮影会。テラウチさんの指示の下、参加者の皆さんも真剣に撮影されていました。

モデルになっていただいた参加者の方々、ありがとうございました。

眼鏡橋を背景に、シャッターチャンスを狙うテラウチさんと参加者の方。二人並んでチョコンと座ってる後ろ姿がかわいい。

 
この川とそこに幾本もかかる橋は、観光地でもあるとともに、地域の人が行き交う日常の通り道。テラウチさんは通りがかる部活帰りの学生さんや犬の散歩をされている方に次々と声をかけて、参加者の皆さんと一緒に撮影させていただきました。

散歩をされていた地元の方にお声かけして、わんちゃんを撮らせていただきました。

 
会場への帰り道、細い路地で座ってしゃべっている若者4人組がいたのですが、テラウチさんはためらうことなく、「君たち、カッコイイね。写真撮らせてくれない?」と声をかけられて、すぐに参加者の方と一緒に撮影タイムに。撮られているお兄さん達もテラウチさんにつられて自然と笑顔に。テラウチさんのお人柄とコミュニケーション力の高さを感じた撮影会となりました。

テラウチさんの後に続き、参加者の方も若者4人組を撮らせてもらいました。

 
昼食をはさんで、午後の部は講評会からスタート。
撮影会で撮った作品を1人3点提出して、参加者の方の作品を投影しながらテラウチさんに講評いただきました。

テラウチさんから参加者の方に「まずご自身の言葉でこの3点のコンセプトや何を感じて撮ったのかを教えてください」とのリクエストがあり、参加者の方にはお一人ずつ、ご自身の作品について説明をしてもらい、そのあとテラウチさんから講評という流れで進めていきました。
自分の作品について説明するということに最初は戸惑いながら皆さんお話をされていましたが、テラウチさんから「この3つの中でどれが一番お気に入り?」「この写真の一番見てほしいところは?」「この写真にもしタイトルをつけるなら」といった質問を交えつつだったので、参加者の皆さんもご自身の作品を振り返りながら説明ができていた様子でした。

作品が表示されるたびに「おぉ、いいね」という言葉がテラウチさんから自然と出たり、「レベルが高いからあえて更にもう一歩先のことを言うと…」「いつの間にかアシスタントに話をしているように厳しめに言ってたよ」という風に、テラウチさんご自身からも「本当に皆さん、写真レベルが高く素晴らしい」とおっしゃっていました。

「この方が作品が見やすいから」とずっと立ったまま講評をされていたテラウチさん。熱のこもったアドバイスをたくさんいただきました。

 
そんな講評会でのテラウチさんのお話の中で特に印象的だったのが、

昨今では”映え”という言葉に表されるようなインパクトの強い写真が増えているけれど、そういう写真は目につきやすく見た瞬間こそ驚きはあるけれど、その時だけの興奮で、ずっと眺めていたい写真ではない。逆に最初のインパクトは少なくても、”余韻”を感じられる作品は何年後もずっと見ていたくなる。そんな”余韻”を感じさせる写真をぜひ撮ってほしい。

というお話。写真だけでなく、古今東西のアートやデザインなどにも深く精通するテラウチさんだからこその言葉に、参加者の皆さんも「うんうん」とうなづきながら納得され、とても感じるものがある様子でした。

今回の講評会の作品の中から、いくつかご紹介します。

 
休憩をはさみ、続いてはスライド&トークのお時間。

テラウチさんが今までに撮影されたGRの作品を見せていただきながら、それぞれの作品を撮影した時の詳細なお話やそれにまつわるエピソードをお話いただきました。

中には、リコーのコンパクトデジタルカメラ「CX3」で撮った作品もあり、ニューヨークをはじめ海外から国内のものまで、様々な作品を見せていただきました。
講評会の時のアドバイスの中でも話をされていたのですが、

写真はよく引き算だ足し算だというけれど、まずは自分の表現したいものを求めて引き算をしていく。そこに自分らしい作品にするために何かをプラスすることで、ユニークな作品を作り上げていく。

というお話がとても印象的でした。

スライド&トーク中のテラウチさん。

 
スライド&トークが終わり、最後は懇親会です。

懇親会ではテラウチさんや参加者の方を中心に、カメラや写真の話、GRは今後どうなるのかというような話で大盛り上がり。
参加者の方の中には、「GR trip」への申し込みを固く決意されている方もいらっしゃって、またいつか長崎で集まることができる日がくるかもしれませんね。

懇親会の最後にはテラウチさんから「GRでこれからもたくさん写真を楽しんでほしい」とのお言葉も。

参加者全員で恒例の記念写真。

そしてこちらも恒例の「みんなのGR」。

 
最後に、テラウチマサトさんのコメントと作品をご紹介します!

<テラウチマサトさんより>
2023年3月4日、ポカポカ陽気!
今年3度目の長崎。何故か今年は縁のある地!
それでも市内のまちなかを巡るのは初めてのことで、アーケードのある商店街を参加者さんとフォト散歩。GRistの共有感で気軽に会話交わしながらスタートした。地元長崎の人が居たり、福岡市や北九州市の人が居たり、数年前までART AMBASSADORをしていた東彼杵町の人にもあった。そのメンバーで商店街を歩く。全国にはシャッター通り商店街も多い中、人の多さと賑わいぶりには驚くばかり。せっかくだから買い物客や通行人にも声をかけて撮影許可貰いながらフォト散歩を進める。ときには参加者にモデルになって貰ったりした。
どんどん道幅が狭くなったり、急に坂道が見えてきたり、ゆったりカーブする路地を歩いたり。歴史感じる道や街並みは魅力に富んでいた。
夜も含めて長崎市商店街万歳!

 
長崎という場所、僕にとっても非常に縁の深い場所で、実は母の故郷であり、僕自身も長崎市内(今回の会場から徒歩5分ぐらいのところ)で生まれたので、今回の長崎開催はとても楽しみにしていました。

そんな所縁のある場所で、皆さんととても素敵な時間が過ごせたこと、すごく嬉しいです。
ゲストのテラウチマサトさん、樂ギャラリーの関係者の皆さま、そしてご参加いただいた皆さま、本当にありがとうございました!
またいつか、どこかの会場でお会いしましょう!


★Special thanks
樂ギャラリー 関係者の皆さま

撮影会中に立ち寄った和菓子屋さんでいちご大福をいただきました。安すぎる!

撮影会中に出会った猫さん。長崎は地域で面倒を見る”地域猫”の文化が根付いているらしく、たくさんの猫さんと会えました。

ラーメンに始まり、ちゃんぽん、五島うどん、皿うどんと麵づくしの2日間。全部最高に美味しかった!

★これまでの「GR meet 47」

・GR meet 47関連一覧
 https://www.grblog.jp/article/?tag-name=47


(朝倉)



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