GR III機能拡張ファームレビュー 自動水平補正(あらいた)

2019.07.08 BLOG

あらいたは、普段の撮影はRAW+で行い、仕上がりや露出のちょっとした調整は撮影後にカメラ内現像で追い込むようにしています。
被写体を前にしたら、撮影設定のことはあれこれ考えず、シャッターチャンスだけに集中したいことから このスタイルになったのですが、撮影後のカメラ内処理で対応できないことの一つが水平出し。
これ、僕にとってはちょっとした悩みの種です。

GR III, AV Mode, F4.0, 1/200s, ISO1600

カメラをしっかり構え、さらに水準器の表示をたより構図決めすれば、おのずと水平が取れた写真になる。
...と、理屈では判っているけど、とっさの撮影で慌ててしまい、後で画像を見返してみたら地面が微妙に傾いていた。
そんな経験、きっと僕だけではないはず。

さて、今回の機能拡張ファームウエアでは「自動水平補正」機能が追加になりました。
最大補正可能角は、手ぶれ補正オフで±1.5度、手振れ補正オンでは±1度。

たったの1度? という声もありそうですが、パソコンやスマートフォンの画像編集アプリで画像の傾きの修正した経験がある人なら、わずかに水平線がずれるだけで不安定な印象になること、お判りいただけると思います。

GR III, P Mode, F2.8, 1/60s, ISO200

「自動水平補正」は、手振れ補正機構(Shake Reduction)のメカニズムを応用し、手持ち撮影のわずかな傾きを検知して、イメージセンサーを動作させ、傾きを相殺するというものです。

ポイントは、この機能が再生機能ではなく、撮影時のものだということ。
撮影後の画像から画像処理で水平に合わせて切り出すのではない(トリミングではない)ので、画像サイズも、アスペクト比も、元の設定のままです。

「自動水平補正」は、静止画設定の「7. 撮影補助」に追加されています。初期設定では無効になっていますので「オン」にしてご利用ください。

なお、今回のファームウエアアップデートでは、これら新機能の追加だけでなく、いくつか動作の改善も含まれています。その中のひとつが、再生起動時間の短縮。

GRシリーズは、電源オフの状態からでも、再生ボタンを長押しすることでカメラが起動するようになっています。(ちなみに、そのまま長押しを継続するとGR IIIでは「無線LAN設定」がオンになります!)

再生起動ではレンズ部が飛び出さずに電源オンになりますので、撮影終了後に落ち着いて画像を確認したいような場合にとても便利な機能です。

GR IIIの長押し時間は、従来と比べてやや長く、違和感を覚えた方もいらっしゃったかと思いますが、今回の改善は、よりきびきび動作するようになり、さらに使い勝手がよくなりました。

機能拡張ファームウエア(バージョン 1.20) 、みなさんはすでにお試しいただけましたでしょうか?
まだの方は、ここからダウンロードしてみてくださいね。

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GR Official TOP写真、ただいま絶賛募集中です。

 

(あらいた)

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