「GR meet 47」青森会場レポートです! (まちゅこ。)

2023.04.08 BLOG

こんにちは!管理人のまちゅこ。です。

今日は、「GR meet 47」15か所目、青森会場(1月21日開催)のレポートです。
2月、3月となにかといろいろな催しがあり、このレポートの公開が遅くなってしまいました...。
 
なお、2月に開催した岡山会場のレポートも近日公開予定です!


今回は、ゲストに菅原一剛さんをお迎えしての青森会場。
菅原一剛さんの写真展「発光」開催期間での実施ということで、いつもの「GR meet 47」のタイムスケジュール・内容とは違った流れとさせていただきました。

午前中は、青森県立美術館にて、菅原さんに解説をいただきながらの写真展「発光」作品鑑賞、その後、美術館近辺で撮影会を実施。そして午後は、いつもより少し遅めの時間から講評会を開始し、最後に懇親会を実施しました。


今回お申し込みいただいたのは、約30名。約半分の方が、青森にお住まいの方で、残り半分は、秋田、宮城、岩手など東北の方はもちろん、東京、新潟、兵庫の方も。そして、愛知から来てくれた方は、なんと名古屋から車できました、とのこと!いましかできないと思って、GRのイベントと合わせて、車での旅を選ばれたそうです。そんなきっかけにしてもらえて、なんだか嬉しいですねー。
そして、いつもより女性が多かったことと、20~30代の方が他地域より多かったことも特徴的でした。

雪の中の白い美術館。絵になるなー


朝から雪が舞っていて青森の冬らしい景色の中、まずは青森県立美術館にてみなさんをお迎え。
 
青南商事さんの50周年を記念して開催された今回の写真展「発光」では、菅原さんが約20年に渡り、青森の地で撮られてきた“光”を、「白い光」「大切な光」「新しい光」という3部構成で展示されていました。

 
「たとえば、暗いところから明るいとこに出た時のまぶしさ。そういうのは、カメラには写らないんだよね。でも、そういった表すことが難しい光を表現してみたいと、ずっと思っていた」

「縄文土器と鉄屑の作品は、リサイクルという視点でみたときに、僕の中ではつながっていて。未来への新しい光を感じたんです」

この写真展での作品は、そんな風に、自分が素敵だと感じたことを、もう一度甦らせたい、という思いが込められているとのこと。
そして菅原さんにとって、写真展というもは、自分が安心できる場所を探している行為なんじゃないかなと思っている、とのこと。それが写真展をやる意味のような気がしている、とお話されていました。
 

白くて広い空間に飾られた作品と相まって、ギャラリー内は雪の中にいるかのような雰囲気

 
「この部屋は、一番恥ずかしいんだよね。なんか恋愛にも似た感情というか、僕の気持ちを見られているみたいで」と言われていた「大切な光」のコーナー。

「このあたりの写真は(数枚を指さしながら)、寒さでシャッターがきちんと切れていなくて、ある意味失敗した写真だったんだけど、それもそのまま展示しています。現像して見ていたら、その失敗した写真にも意味がある気がしてきたんです」と、菅原さん。

現像もプリントも、とにかく1人で黙々と作業をされたそうで、それゆえに、菅原さんの感情が一番強く感じられるお部屋のような気がしました。


そんな、写真展「発光」についての詳細は、デジカメWatchさんによるオープニングトークイベントでの取材記事に、とても詳しい、素晴らしい記事がありますので、ぜひご覧いただけたらと思います。プリンターの方や和紙を作られている方のことにも触れられています。

★デジカメWatch:菅原一剛氏 写真展「発光」
  

 
美術館での作品鑑賞&トークのあとは、撮影会。美術館から徒歩圏内にある、三内丸山遺跡を目指して、雪道を歩いて向かいます。

「こうやってみんなで撮り歩くのは俺は一番苦手なんだよな、こんなこと普段しないんだよ」と言いながらも、にこにこ笑顔でお話してくださる菅原さん。

菅原さんは、三内丸山遺跡には、何度か訪れたことがあるそうで、行く先々で説明をしてくださり、参加者の方々の質問にも答えながら、まるでガイドさんのように誘導してくれました。館内にある縄文土器をはじめとした展示品などについても、それはもう、学芸員の方ですか?という感じで、我々もすっかり聞き入ってしまいました。

それにしても、三内丸山遺跡の雪景色。ホントに美しかったー!
雪が大好きな私としては、その景色に見惚れてしまい、寒さを感じなかったなー(個人の感想です)。

 
三内丸山遺跡を堪能したあとは、各自でお昼ご飯を食べながら、午後からの会場「ねぶたの家 ワ・ラッセ」に移動。
みなさんに、3枚づつ作品を提出いただき、講評会スタート。

菅原さんは、最初は「なにを言ったらいいんだろう?こういうの向いてないんだよなー」と、と少し戸惑い気味でしたが、「よし、調子出てきたぞ」と笑いを取りながら、みなさんの作品についてコメント。

 
「フレーミングとか構図とかより、なによりも、そこに気配を感じられるというのがいい。まなざしが感じられる」

「光によって見え方が変わるのが、写真の基本。それを楽しんでもらいたい。
 そこに目が行く、撮ろうと思う、という事自体が、あなたにとってそこに光を感じているということ」

「カメラがどうしたとか、フィルムがどうとか、このレンズがどうとか、まずはそこはどうでもいい。スペックの前に、撮りたいものを撮る。何が撮りたいかが大事。」

と、菅原さん自身、とても正直に感じたことを言われている印象でしたが、写真を撮る際に大切なことばかり。

講評会の最後には、「俺もこうやって撮らなきゃなと、そんな風に思いながらみてました。とてもいい刺激になりました」としみじみと言われていました。菅原さんがこういったメーカーイベントに出演するというのは、あまりないので、そういってもらえてうれしかったです。



それでは、青森会場のイベントの様子を、写真でお伝えいたします!
 

今回の受付&集合場所は、青森県立美術館。いつもと違うイベント構成に、我々もなんかちょっと緊張。

作品にライトをあてながら、技法や見え方の特徴などを説明してくれました。見れば見るほど、風合いが特徴的で美しい。

この部屋は一番恥ずかしい、と言われていた、「大切な光」の部屋。作品一つ一つのサイズは他の部屋と比べると小さいですが、とても存在感がありました

撮影会に行こう、と外に出たら、青空!そりゃーもう、みんな写真撮っちゃうよね

みんなでテクテク、三内丸山遺跡に向かいます

縄文時代といえば、というくらいメジャーな竪穴住居、歴史の教科書でしか見たことがなかったなー。それにしても思った以上に暖かい。菅原さんによる解説を聞きながら、みんな感心している様子

三内丸山遺跡を歩いていて、印象的だった光景。なんとなくみんな撮っていたかも

三内丸山遺跡や縄文土器、当時の暮らしなどについて解説中の菅原さん。ここのガイドブック見なくても大丈夫なくらいの勢いでした。ありがとうございます!

講評会からは、青森駅前にあるモダンな建物「ねぶたの家 ワ・ラッセ」にて。ねぶたの展示や、ねぶた囃子演奏なども定期的に実施されています。ねぶた祭り、ちゃんと見てみたいなー

講評会では、お一人お一人に撮影した作品のことを聞きつつ、その方の感性を大事にしながら、菅原さんが感じられたことやアドバイスをお話されていました

「テーマなんてなくていい。いい写真を撮ろうとしてない、写真が好きなのが伝わってくるのがいい。」と菅原さん。「あざとくカッコつけて撮るのではなく、撮りたいと思った気持ちを大事にしてほしい」

美術館では、写真展の図録や、書籍を購入される方がめちゃくちゃ多かった!!それゆえ、懇親会の途中にはサイン会も開催。ゲストのはずが、ほぼホスト役を担ってくださった菅原さんなのでした。ありがとうございますー!

青森会場のみんなで記念写真!

もちろん、みんなのGRも!(黒の机で渋い感じ)

 
雪景色、写真展、三内丸山遺跡、、、雪が大好きな私にとっては、冬の青森はほーんとに名残惜しくて仕方なかったです。このレポートで、雪の写真を見ていたら、みなさんと過ごしたあの時の楽しさがよみがえってきて、、、そして雪が恋しくなってしまった。雪の時期に、また行きたいなー。

 
それでは、参加された皆さんの作品を、いくつかご紹介させていただきます。
 



最後に、菅原一剛さんのコメントと作品をご紹介します。
 
 
★菅原一剛さんよりー

青森県立美術館で開催中だったぼくの個展会場に集合していただき、その後、雪道を歩いて真っ白な世界の中で観た三内丸山遺跡。
いつもならば、一人で歩いている雪景の中を、今回は参加者の皆さんと共に歩けたことは、ぼくにとっても、今でもそれぞれのお顔が浮かぶほどに貴重な体験でした。
そんな白い世界の中で、奇跡的に表れた太陽の光と青空は、とてもきれいでしたね。その後、皆さんが撮影した写真を拝見して、寒い世界で撮られたはずなのに、とてもあたたかい印象があったことがうれしかったです。
ぼくもずっとそんなあたたかい光に導かれるように写真を撮っています。是非皆さんも、引き続きそんな光を追いかけてみてくださいね。そしてまたいつか、あたたかい光の中で再会できる日を楽しみにしています。
 

 

 
今回の青森での写真展開催をご本人からお聞きしたのは、昨年の初夏の頃。
そのときから「GR meet 47」の青森会場は、ぜひ写真展の時に、菅原さんをゲストにお迎えして実施したい!と、ずっと思っていました。とても貴重な、またとない機会をありがとうございました。
 
参加いただいたみなさんからも、「普段なかなか聞けないことが聞けた」「特別な時間になった」などのコメントをいただき、実現できて、本当によかったなと思いました。ご参加いただきありがとうございました。


 
そして、そんな菅原一剛さんですが、4月7日(金)〜16日(日)までLOOPWHEELER千駄ヶ谷2F(東京)にて、菅原一剛写真展『PINK IS LOVE』を開催されています。短い期間ではありますが、お近くの方はぜひ!

菅原一剛写真展『PINK IS LOVE』


それから、京都「TOBICHI」では、4月19日(水)まで、「写真家 菅原一剛さんが撮った 牧野富太郎の植物標本。」展を開催中。東京・渋谷PARCOで開催した「牧野植物園がやってきた展。」に展示されていた作品とのことです。

★「写真家 菅原一剛さんが撮った 牧野富太郎の植物標本。」展

さらに、4月3日から、牧野博士と植物のおはなし「マキノラジオ」(MAKINO Radio)をスタート。

★「マキノラジオ

同日、NHK連続テレビ小説108作目として放送が開始された『らんまん』でもモデルになっている、高知県出身の植物学者・牧野富太郎さん。博士のことが大好きだという菅原さんと、同じく博士に魅了された方々をゲストに迎えて、「牧野富太郎博士愛」を語ってもらうというラジオ番組とのこと。この牧野博士のプロジェクトは今後もさまざまなカタチで発信していくそうなので、我々も楽しみです。GRでもなにかご一緒できたらいいな。


 
「GR meet 47」、次は4月15日(土)、富山会場です(あと数名で締め切り予定です!)。前日には、ゲストの戸澤裕司さんによるゆるっとライブ配信も実施しますので、お楽しみに!
 
ご参加いただくみなさん、どうぞよろしくお願いいたします。
 

三内丸山遺跡での、菅原さんの後ろ姿。個人的にお気に入りの一枚です

今回、青森県立美術館で販売されていた菅原さんの書籍たち。つい買ってしまった!写真展の図録はもちろんですが、「もっと写真が好きになる」は、写真を撮られている方であれば、とても学びになる本かと思いますので、ぜひ!!

 
 

 
★Speciak Thanks

青森県立美術館
ワ・ラッセ


★これまでの「GR meet 47」

・GR meet 47関連一覧
https://www.grblog.jp/article/?tag-name=47


(まちゅこ。)

 
 
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