春の光とスナップポートレート(いなば)

2022.03.29 BLOG

こんにちは、いなばです。

やわらかな春の光って良いですよね。こんな時はガッツリしたポートレートでは無く、気軽なスナップポートレートを撮りたくなる私です。

以前のあらいたさんの記事でも触れられてますが、やわらかい光の表現は[キー][コントラスト][明瞭度]が画像仕上げのポイントですね。特に人物の場合は[明瞭度]が重要で、思い切りマイナス側に振ると光に当たった肌がやわらかく表現できます。

GR IIIx Avモード F2.8 SS1/160 ISO200 EV0.0 AWB スタンダード テレコンバージョンレンズ GT-2使用

アーケード街に差し込む光がやわらかく、テレコンバージョンレンズGT-2を使って人物を浮き上がらせながらイメージコントロールのスタンダードをベースにフワッとした現像をしてみました。

彩度 +1
色相 0
キー +2
コントラスト 0
コントラスト(明部)+1
コントラスト(暗部)-1
シャープネス 0
シェーディング -4
明瞭度 -4

増減感 +0.3

GR IIIx Avモード F2.8 SS1/160 ISO200 EV0.0 AWB スタンダード テレコンバージョンレンズ GT-2使用

こちらの写真も1枚目の写真同様の現像をしてみました(シェーディングのみ-2です)
被写体の自然な表情と、やわらかい光に包まれてる感じがマッチして良い雰囲気になりました。

GR本来のシャープな描写が[明瞭度]を大きくマイナスに振る事で、写真として眠たい描写になってしまわないか最初は不安でしたが、絶妙なバランスの写真に仕上がるので皆さんも是非一度チャレンジしてみて下さい。

GR IIIx Avモード F2.8 SS1/250 ISO200 EV-0.7 WB K スタンダード テレコンバージョンレンズ GT-2使用

一つ注意が必要なのは[明瞭度]を大きく変更すると被写体によって時々ですが、肌の色が微妙に変わる場合があります。その場合はホワイトバランスや色相で調整すると良いですよ(上の写真は[K M4A9]にしています)

また、上の写真の様に黒壁の黒が[明瞭度]をマイナスに振る事によって若干明るくなるので、大きくマイナスに振った時には暗い被写体には注意が必要ですね。

GR IIIx Avモード F2.8 SS1/320 ISO200 EV0.0 WB太陽光 スタンダード テレコンバージョンレンズ GT-2使用

この写真も背景の黒地の看板が明るくなっていますね。髪色はシェーディングによって暗くしています。この辺りは構図との相性もありますが、スナップ撮影では構図を厳密にキッチリと考えて撮って無いので(私だけ?)現像でフワッと表現する場合は写真の構図の選び方も重要ですね。

上の写真はスタンダードをベースに以下の様に現像しています。

彩度 +1
色相 0
キー +1
コントラスト -1
コントラスト(明部)+1
コントラスト(暗部)0
シャープネス 0
シェーディング -4
明瞭度 -3

最後に撮影日を変えて、春ということで桜を入れたカットを撮ってみました。

GR IIIx Avモード F2.8 SS1/800 ISO200 EV+0.3 WB太陽光 スタンダード

フワッとした表現と桜がマッチすると思いチャレンジしたのですがこの日は曇天。頭上の桜を入れるアングルでは桜が空に溶け込んでしまい、目線と同じ構図で撮ると周りの住宅が入ってしまう等々、日頃の行いのツケが回ってきた状態だったのですが、たまたま持っていた一脚にスマートフォンとWi-Fi接続したGRを取付けて桜の上から撮影してみました。
一脚の運台が固定式だったので実際は横位置撮影ですが、カメラ内のトリミング機能で縦構図にしています。

今回は、やわらかい光を画像設定でフワッとさせるスナップポートレートにチャレンジしてみましたが、[明瞭度]を大きくマイナスに振る場合は被写体によって相性があるようなので、もう少し探求してみようかなと思います。

やらかい光の表現に皆さんも是非チャレンジしてみて下さいね!
それではまた!

モデル:若尾 桂子(役者、脚本家、演出家)twitter : @keiko_wakao

(いなば)





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