【コラム】冬の寒さ/幡野広志

2026.01.30 BLOG

韓国のソウルにきている。羽田から飛行機で2時間なので沖縄にいくよりも早い。

食べ物の物価は日本とほぼ変わらない。スタバのラテは550円ぐらい。コンビニのコーラは200円ぐらいだけど、ひとつ買うとひとつ無料で貰える。
 
日本とくらべてタクシーが安くて助かる。空港からホテルまで26kmほどの距離だったけど2000円ちょっとでいけた。

カジノがあるようなホテルで3泊4日、航空券とあわせて10万円しないぐらいだ。総合的に物価は安く感じる。
 
今日のソウルの気温は−9度。寒い。頭痛がするぐらい寒い。歯も痛くなるぐらい寒い。

ぼくはこれまでに寒い地域は撮影でたくさん訪れているし、アザラシのように蓄えてきた脂肪もあるので寒さに弱いわけではないが、東京で甘やかされたボディにソウルの冬はこたえる。

日本で−9度までいくのは雪国だろう。雪の降る−9度と、乾いた風が吹くソウルの−9度は体感的にまったくちがう。暑さもそうであるように、湿度が体感に影響するのだろうか。気持ちの問題なのか雪が降っているほうが寒さがやわらぐ感じがする。

撮影用の指だしグローブをもってきているが、指を出せる余裕はない。カメラが操作できる薄いフリース素材の手袋に指だしグローブの重ねるのが正解だった。

メリノウールのインナーにライトダウンを着て、アウターにゴアテックスのジャケットを着ている。
街をしっかり歩くならこれで良かったかもしれないが、寒くて歩く気にもなれない。

韓国向けの写真コンテンツを制作するための打ち合わせと視察で訪れているので、がんばって撮影する必要はないもののフルサイズのミラーレス一眼とGRのふたつを持ってきている。

寒さに負けてミラーレス一眼はホテルに置いてきた。GRをポケットにいれて街を歩いて視察している。

真夏の暑さでも撮る気が失せるけど、真冬の寒さでも写真を撮る気が失せてしまう。自分の根性のなさを再確認している。

サクッと撮影はあきらめて辛めの韓国料理を食べたらおしりが痛くなって後悔している。今日は明洞の射撃場で拳銃撃ってこよう。明日はホテルのカジノで遊ぼう。

 
 
幡野広志(はたの・ひろし)
1983年、東京生まれ。 2004年、日本写真芸術専門学校をあっさり中退。
2010年から広告写真家に師事。 2011年、独立し結婚する。
2016年に長男が誕生。2017年、多発性骨髄腫を発病し、現在に至る。
近年では、ワークショップ「いい写真は誰でも撮れる」、ラジオ「写真家のひとりごと」など、写真についての誤解を解き、写真のハードルを下げるための活動も精力的に実施している。
最新著書「ポケットにカメラをいれて」(ポプラ社)。
https://note.com/hatanohiroshi/



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