北極星の光跡で、夜空に半円以上の弧を描く (かつ)

2024.02.10 BLOG

こんにちは、かつです。

もう2月になってしまいましたが、冬至前後のお話しです。

突然ですが、「できるだけ長い星の光跡が撮りたい!」と思うと、北半球では昼の時間が最も短い(=夜の時間が最も長い)「冬至」が思い浮かぶと思います。
私の住む横浜市であれば 冬至の前後であれば12時間を超える星の光跡を撮影できるはず!
ということで、トライしてみた結果が以下です。

こちらの作例は、GR IIIxを使い、マニュアル露出モード、F4.0、4秒露光、ISO400、2023年12月21日 17:30から、撮影時間12時間20分の設定でインターバル合成を行った結果です。
ホワイトバランスはオートで撮影しましたが、RAW現像をして色味を調えています。
星の写真ですので、ローパスセレクターを強に設定しています。

露出について、市街地での撮影でしたら、多くの場合は上記作例の通り設定でちょうど良いと思います。皆さんもチャレンジしやすいよう、「ヨン、ヨン、ヨン」と覚えやすい設定で撮影してみました。

GR III/GR IIIxは、PD対応(5v,3A出力)のモバイルバッテリーから給電すれば長時間動作します。今回の撮影では、現在ではよく見かける10000mAhの容量のものを利用し、12時間超えの撮影をクリアできていました。

カメラを放置して寝て待つお気楽スタイルにしたかったので、撮影地を自宅の北側が見えるベランダとしています。
知らぬ間の雲に邪魔されても、それ以前の結果が得られるよう「途中画像保存」の設定を「合成画像」とし、SDカードは、256GBのものを利用しました。
(参考として、この撮影では、RAW含め9812枚、約110GBのデータが溜まっていました。風景によっては128GBですとちょっと心配かもしれません。)


12月初旬頃から以下サイトで天気をうかがいながら、数回の失敗を経て、たまたま冬至前日に成功しました。
https://supercweather.com/

関東は12月の晴天率が高いとはいえ、夜通し雲が殆ど出ない夜は数える程であったと思います。
撮影開始後数時間は予報とおりだったものの、6時間後には小さな雲が沢山横切り雲の軌跡だらけ…そんなこともありました。
こればかりは、やってみないとわからないものですね。

この映像をみて、もう一つ、違和感に気付くと思います。
1枚目(撮影から1時間後)の画像では、画面の横幅に対して北極星がだいたい真ん中あたりにあり気づきにくいのですが、2枚目(撮影から6時間後)の画像でみると回転の中心が、左側にズレていることが明確になっています。

違和感がない程度に回転中心を意図通りの位置に合わせるためには、最低でも1回は長い時間の実写をして構図を決めたほうが良さそうです。
(実はこの撮影、多少天気が悪くなろうと、本番前に細かな構図を決める目的で撮影したものでした)


今回は、このような大雑把なお気楽トライで、12時間20分の光跡がとれてしまったのですが、「(横浜で)12時間以上の光跡写真を狙うチャンスは、どれくらいの期間あるのか」を調べなおしてみました。

以下のサイトを利用して、冬至前後の「日の入りから日の出の期間」「日の出の時刻」「日の入り時刻」をグラフにすると以下の通りです。
https://keisan.casio.jp/exec/system/1236677229

なお、国立天文台が公開している「横浜のこよみ」と同じ、経度139.6500、緯度35.4500、標高0m で計算しています。(秒まで記されていなかったので国立天文台の情報を使いませんでした)
冬至は黄色、日の入りが最も早い日は淡い青、日の出が最も遅い日は淡い赤で印をつけてあります。

グラフからは、日の入り後およそ1時間程度、日の出前およそ1時間程度、「狭間の明るさ」(=薄明り)があることを考えると、横浜では、冬至前後3週間程度の期間、12時間の光跡が撮影できそうだと予想できます。
でも、冬至の日から離れる程に、開始終了の時刻がシビアになってきますので、余裕をもって撮影するには冬至付近が良いですね。

「狭間の明るさ」については、街が空を照らす光の影響もあり、撮ってみないとわかりません。
撮影開始は、試し撮りをしながら明るさが落ち着いた所でインターバル合成を開始すればよいのですが、撮影の終了を見極めるのが難しそうです。
冬至の晩から翌朝にかけて、狭間の明るさの変化を知るための撮影をしてみたところ、以下のような境界線をみつけました。

一番左側 5:59の写真は、それまでの夜の明るさを維持しています。その後、みるみる空が明るくなってしまう様子がわかります。
たった2分時間がズレただけでも結果が違ってしまいますね。
インターバル合成には、「途中画像保存」という仕掛けがあるので、空が明るくなりだす直前のJPEGの画像を得ることができます。
しかし、「少しでも長い光跡写真をRAWで保存したい」となると、もっと細かな計算と実験が必要そうだなーと思いました。
今回の成功例では、12時間20分の光跡を記録できましたが、あと10分弱くらいは記録を伸ばせそうです。

簡単に試せる情報から、より細かに下調べするための情報を記事に盛り込んでみました。
「できるだけ長い光跡写真チャンレンジ」興味のある方は来年の年末年始にトライしてみてください。

(かつ)



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